「ゲゲゲの女房」をふりかえる
4月から始まった「ゲゲゲの女房」が大好評のうちに終了しました。私もはまった口です。ちょうど4月に引越しして勤務先が近くなったので、8時15分まで見てそれから出勤でも大丈夫だったので見やすかったというのもあります。4月の終わりにニートになってからわりかし欠かさず見ているつもりでしたが、6月くらいまで月曜から「土曜まで」と知らず、金曜まで見て満足しながらも「ひとつの話が収束せずに中途半端に話が変わっていくドラマだな…」と思っていました(バカ)。最終的にはフジロックに行っても宿でゲゲをチェックするほどはまってしまい、正直今抜け殻です*1。
そんな私が好きだった「ゲゲ」エピソード
- 第1週「ふるさとは安来(やすぎ)」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/01.html
- 父の無理やりな姉の縁談を幼少のフミちゃんが断りに行く話。見合い相手とのフミちゃんの歩み寄りや、フミちゃんの「あの人本当はいい人なんよ!」という最後の爆発がよかった。良かれと思って色々するのに主張がないのでないがしろにされてしまうフミちゃんの性格が今後半年そのままになるとは思わなかった。
- 第7週「消えた紙芝居」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/07.html
- このあたりから、とにかく金がない話。この頃の富田書房はとにかく憎かったが、この後にどんどん泣かされることになるとは。紙芝居をめくる音松さんの前からどんどん子供が消えていくカットが印象的。紙芝居もこの後の貸本も、失われる文化に対して「なくなって残念だね」だけじゃない愛を持った演出がよかった。
- 第9週「私、働きます」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/09.html
- 第14週「旅立ちの青い空」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/14.html
- この辺で「もう9月まで半分しかないんだ!」と寂しくなった覚えが。政志から美智子さんへの金メダルは定番ながら号泣したよ。
- 第17週「プロダクション旗揚げ」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/17.html
- プロダクションのために経理の勉強をし始めるのに、兄嫁に役目をかっさらわれるのがあいかわらずのフミちゃん。プロダクション設立お祝いの会で、今まで支えていた人たちとこれから盛りあげて行く人たちの席がばっちり分かれていたのが印象的。あとこの頃の菅ちゃんは点々もろくに打てなかったよね…。
- 第19週「鬼太郎ブームがはじまった」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/19.html
- いずみ無双。いずみサークルクラッシャー話。こんだけ翻弄してあげくあまずっぺえ展開にしておきながら、ドラマ終盤何事もなかったように地元で結婚していたのは驚いた。あんたは東京ですごろくみたいに男変えながら、結局バーのママになって客に今までの男の思い出話するような女だろう!
- 第21週「戦争と楽園」http://www9.nhk.or.jp/gegege/story/21.html
- 戦争の話と、藍子の悩みが併走するなかなか重い週だった。藍子を悩ませるクラスメートが「一見かばっているようで恩を着せて見返りを要求」という非常にたちの悪いもの。「総員玉砕せよ!」は実際水木先生は毎年自分で2冊買うらしい。竹下景子の絶叫が泣けた。
公式ページ見ながら抜書きしていたつもりが、全週コメントできそうな自分に驚愕。
他にも、藍子の就職話*3、富田書房社長や中森が見る「悪魔くん」のTV放映、嵐星社の深沢と郁子さんの関係など見所は本当にたくさんありました。細かいところまでしっかり作りこんでいたし、役者も皆さん良かったんだけど、たぶん良かったのは脚本なんだろうな。「がんばればできるよ!∩ ゚∀゚)`)」的な無邪気な(=考えなしな)話ではなく、成功の裏には努力があり、また同時に努力しても報われないこともあるということまできっちり描いたのが良かったと思います。
あと気になったのがさー、パーティーシーンになると必ず出てくる手塚先生っぽい人。ドラマを通じて2回か3回パーティーシーンあったと思うんだけど、必ず出てきてたんだよな。最後の20周年のときなんか露骨にフミちゃんの前横切っていたので、そこまでやるなら手塚先生との確執を描いてほしかった。いや、描けないからこその演出だったのかなー。