2011年の映画をふりかえる

毎年恒例空中キャンプさんの「2011年の映画をふりかえる」に参加しました。

2011年に劇場公開された映画でよかったものを3つ教えてください
ミッション:8ミニッツ
ソーシャル・ネットワーク
スーパー!

2で選んだ映画のなかで、印象に残っている場面をひとつ教えてください
「ミッション:8ミニッツ」で主人公が最後にもう一度8分間に戻りたいと頼むシーン。予告で見ているはずのシーンなのに、主人公の切実さがすごく胸に来て、あそこから最後の8分間が終わるまで泣きっぱなしでした。オチについては色々思うところがありますが、主人公があの選択をしたことだけでとてもいとおしい映画になってしまいました。

今年いちばんよかったなと思う役者さんは誰ですか
ジェシー・アイゼンバーグ。「ソーシャル・ネットワーク」で感情がないといわれるザッカーバーグの、本当に微妙な心の揺れ動きが表現されててすごいなーと思いました。彼がやったからこそマークに感情移入できたと思う。あと役者さんじゃないけど「Peace」の橋本さん。シャツを上半身だけ着る橋本さん。

ひとことコメント
今まで映画と現実の生活は離して見ているつもりでしたが、震災後はどうしても現在の自分達に照らし合わせてしまい、救われたり少々傷ついたりすることが多かったです。物語は変わらなくても、受け手の自分達の状況によって映画の印象って変わるんだなあと実感した1年でした。
あと「スーパー!」のラストなんか特にそうなんだけど、ステキなサムシングがある映画をすごく好きになってしました。多少の不満があってもそんな1シーンがあるとその映画のことがとても大事になるなあ。
そしてステキなサムシングといえば「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?」映画としてはどうでもいいものだと思うのでベスト3に入れませんでしたが、今年4回見た!これをきっかけにAKBにどっぱまった!そして総選挙に投票するまでのダメな大人になりました。楽しかった。うん、楽しい出会いでしたね。

補足で色々。

今年見た映画は61本。
見た映画の一言レビューはこちら。一言だけより抜いてあるので、本当はもっとダラダラtwitterで書いています。
上位10本としては上にあげた3本以下「ゴーストライター」「Peace」「マイバックページ」「DOCUMENTARY of AKB48 to be continued」「ブルーバレンタイン」「コンテイジョン」「マネーボール」です。「ゴーストライター」は今年見た中で終わり方が一番しびれた!!最後にタイトル出てきたところで身震いしました。
61本って自分でも結構見たなとは思うんですが、それでも見逃した映画(「ラブアゲイン」「ステイフレンズ」「モンスター上司」などコメディはスルーしがち)は多いので残念です。

そして今年のワーストはぶっちぎりで「監督失格」だったんですが、この映画は自分の映画の見方を変えるほどのダメージを残しました。
ブルーバレンタイン」はつらい映画ながらもカタルシスがあったのでまだ良かったんですが*1、「監督失格」は「愛する女が死んでつらい」っていう感情をぶつけるだけの映画で、だから見た私達はどうしたらいいんだと途方にくれてしまいました。無関係の観客にそれだけ感情を揺さぶらせるという意味では意義のあった映画なのかもしれないけど、なんかどうしてもイヤだったんです。自分で金払って見たくせに通り魔に会ったような気持ちになった。
そこから、トータルで感情のバランスが取れてなさそうな映画*2は見る前に敬遠してしまった。昔ならそれでも最後のカタルシスのために見に行ったと思うんですが、そこにいたるまでに感情が損じられることが怖くなった。これどうしても震災の影響があったような気がするんですよ。現実で十二分に心が痛めつけられてるんだから、フィクションでまでムダに磨り減りたくないという自衛。今年は心に余裕なかったんだな、と実感しました*3
来年はフィクションはフィクションで耽溺できるような、もう少し心穏やかな生活が私だけじゃなくみんなが出来るといいなと思います。

*1:その後見た人の間で話が尽きなかった分も含めてベストに入れました

*2:最後のカタルシスとそこまでの振りのネガティブな展開の量が不均衡=例:恋の罪

*3:そして昔私が木尾士目の「五年生」とかキャッキャ言って読んでたときに、リア友が「なんでマンガ読んでまで嫌な思いしないといけないの」といってた意味が今ようやくわかりました